「夕方になると肩が石のように固まっている」。デスクワークの方から、いちばん多くうかがうお悩みです。施術で一度ゆるめても、同じ姿勢が続けばまた戻ってしまいます。今回は、休憩時間に椅子に座ったままできるセルフケアをご紹介します。
なぜ肩がこるのか
肩こりの正体は、多くの場合「頭の重さを支え続ける負担」です。成人の頭部はおよそ5〜6kg、ボウリングの球ほどの重さがあります。画面をのぞき込む姿勢で頭が前に出ると、首から肩にかけての筋肉が、その重さを引っ張り続けることになります。
さらに、同じ姿勢が続くと筋肉のポンプ作用が働かなくなり、血流が滞ります。酸素や栄養が届きにくくなり、疲労物質が溜まる。これが「重だるさ」として感じられます。つまり、こりをほぐすうえで大切なのは、力任せに揉むことよりも、動かして血を巡らせることです。
1. 肩甲骨まわし(60秒)
両手の指先を肩に置き、肘で大きな円を描くように、ゆっくり後ろ回しを10回。肩ではなく「肩甲骨を背骨に寄せる」意識を持つと、効き方が変わります。肩甲骨のまわりには褐色脂肪細胞が多く、動かすと体も温まりやすくなります。
2. 首の横のばし(60秒)
右手を頭の左側に軽く添え、息を吐きながら首を右へ倒します。このとき、左肩を下に押し下げるようにすると、首すじがよく伸びます。20秒キープして、反対側も同じように。痛みを感じるところまで引っ張らず、「気持ちよく伸びている」範囲で止めてください。
3. 胸ひらき(60秒)
椅子に浅く座り、両手を背中の後ろで組みます。肩を後ろに開きながら、胸を天井へ向けて持ち上げるように、20秒。猫背で縮こまった胸の前側がゆるむと、その反動で肩の位置が自然と戻ります。肩こりのケアなのに胸を伸ばすのは意外に思われますが、ここが硬いままだと肩は前に引っ張られ続けます。
それでも戻ってしまうときは
セルフケアで届くのは、比較的表層の筋肉までです。長年積み重なった深部のこりや、肩甲骨の奥に張りついたような硬さは、ご自身では届きにくい場所にあります。
当サロンでは、アロマトリートメントで表層をゆるめてから深部へアプローチする流れを大切にしています。カッピング(火罐)で深いところの血流を一気に促し、そのあとストレッチで可動域を広げるコースも人気です。「もう長いこと肩が上がらない」という方は、一度ご相談ください。